■2024年4月の「絵てがみコラム」
 

緑燃ゆ、良い季節だ。緑はもちろんのこと植物好きにはあちこちに開く花や生き生きした緑にウキウキして、狭い部屋に連れてきてしまう。観葉植物、多肉植物、苔玉、切り花も花より葉っぱ優先で切らすことなく買ってきてしまう。物価高の折り、花代はやはり贅沢だと思うのだけどついついね。買っちゃうんだよね〜。でもこの季節地植えものは生き生きしているんだけど、部屋の花瓶の水は生ぬるく、水をやった鉢は蒸し暑さに蒸れてあっけなく元気を失ってしまうのだ。わかっているんだけどね〜いくつもある花瓶の水は毎日取り換えて、鉢にも水をやりすぎないように気を付けているんだけど…好きな割に報われない。
ちなむに私の部屋は植物の緑以外にも緑率が高く、壁も家具も椅子やファブリックも緑色が多い。一口に緑といっても黄緑、青緑、深緑…オリーブグリーン、若草色、抹茶色くらいまでは想像できるでしょう?
果たして自分の一番好きな緑色はどれかな〜と考えたとき、
・青磁色(セラドングリーン)青白みを持った緑
・木賊色(トクサ色)トクサの茎の鈍い青みがかった緑
・リーフグリーン(にぶい黄緑)植物の緑の色相は黄緑系が多い
そのあたりの緑が好きだな〜と誰も聞いていないけど考えたりする。

 

 
 
 

今週はお客さんが続いた。部屋がしっかり片付いてからお招きしたかったのだけど諦めた…その日がいつになるかわからない程、段ボールの中身をチェックして捨てる作業に疲れてしまったのでしばしここまで! この後はまたボチボチやるわ! ってことで、段ボールに目をつむってくれる気を置けない友達を招いておしゃべり三昧の時間を楽しんでいる。
「カエル王国にようこそ〜〜」以前よりはいい感じに、デコレーションしながらコレクションを見せるインテリアなっているかな? 楽しいね〜居心地いいね〜ここに来たカエル君は幸せだね〜って涙ちょちょぎれそうな感想を言ってくれる友達も…。良かった良かった!
私のいい加減なランチでは申し訳ないな〜と思っていたら、今週は恵まれたことに料理研究家の高根恵子さんが新鮮野菜持参でおうちのキッチンで仕込んでくれてきた、お料理やフォカッチャやデザートのブラウニーまで持参で訪ねて来てくださった。新しいキッチンも喜んでいるだろう。ササっと花ズッキーニにチーズを詰めてアンチョビを添えて炒める。「紫のコールラビは恵津さんが絵を描くために置いといて、緑のコールラビをサラダに加えましょうか?」夢のあるメニューがどんどん仕上がる。 どっちがゲストかわからない幸せなランチ、もちろんおしゃべりも止まらない!
こんな時間も新しいカエル王国のようなリノベーションしたお部屋のおかげ。良かった良かった!

 

 
 
 

遅れていたソメイヨシノの満開と同時に、八重桜も咲き出してこの週末の夏日予報に一気に咲き誇りそうだ。八重桜のたっぷり豊かで豊満な感じが好きだ。飛び切りの美人なのにソメイヨシノほど親しまれていないところもなんとなく好きだ。これから春の花、初夏の花…と一気に咲きだしそうですね。
いい季節です! 新学期という感じに各カルチャースクールも新しい生徒さんが入ってきたり、仕事が忙しくなって来れなくなっちゃったり、それぞれ新しい春が始まっています。私の周りには子供や孫がいないので入学式とか新学期とかにはとんと疎いのだけれど、ピカピカのランドセルを見るとおお〜!4月だな〜って思いますね。
私は年明けからかかわっていたお仕事をひとつ、手を離れました。まだ詳しくはご紹介できませんが、源氏物語に関する本のための口絵を描いていました。出来上がりが楽しみです〜またお知らせしますね。

 

 
 
 

忙しくて盛りたくさんな週末だった。金曜日は4時半まで墨彩画のZoomレッスンをして6時開演の渋谷でのコンサートに走った(実は走らなくても、早歩きくらいで間に合った。何事も気合だ!)土曜日は花冷えのあいにくの天気の中、川崎の水彩画教室のメンバーの一部とその知人の方のご厚意で美術展にご招待いただいた。水戸芸術館で開催中のテキスタイルデザイナー須藤玲子とそのプロジェクト「NUNO」の布づくりの展覧会と茨城近代美術館で開催中の「おいしいボタニカルアート・英国キュー王立植物園」興味深い2つの美術展を鑑賞してちょっぴり花見を兼ねる春の水戸アートツアーだ。
水戸芸術館は以前から一度は見たかった磯崎新氏設計のユニークなタワーを含む複合文化施設。折り紙のような印象的なタワーだ。その空間にとてもよく似合うテント張りのようなこいのぼりを模した屋外演出、「NUNO」への期待が高まる。
「NUNO」は以前から好きで何枚かのストールやマフラーを持っていた。ユニークな織りや刺繍が手作業の細やかさと大胆さを表現していて本展覧会への敬意を表して?その中から一番古いストールを巻いてきた。肌寒かったしね。たまたまギャラリー解説に訪れていた作家ご本人の須藤玲子さんの目に留まり「あら〜懐かしい! これはもう今では無い布なので大切にしてくださいね〜」と。記念に一緒の写真に納まってくださって素敵なおまけ付きの鑑賞になった。もちろん作品も展示方法も素晴らしく、手に取って布を感じられるのはとても良かった。日本各地の職人や伝統技術を織り込みながら時代の最先端を感じられてカッコいい展覧会だった。そしてボタニカルアートも水彩画を描く面々にとっては興味深く、果実の実った枝の微妙な違いや葉の裏表まで視線の行き届いた作品群に圧倒されただろう。刺激的で勉強になった一日だ。
ついでに偕楽園にも足を延ばし、梅はもう終わってしまって小さな実をつけ始めていたが大きな桜の木の前で写真を撮って水戸のアートツアーを締めくくった。

 

 
 
 

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