■2023年6月の「絵てがみコラム」
 

この春、私は大きな買い物をした。人生最大の現金でのお買い物。とうとうと言うか、ついにと言うか…やっとだね。
古くて小さいマンションの一部屋を購入した。心機一転と言いたい所だが、今住んでいるマンションの一つ下。古さも広さも1ミリも変わらない。身の丈に合った良い部屋があれば…と漠然とは思っていたけど、駅からの近さや丁度良い間取りや…なかなかピンとくるものが無いまま、ここも2度タッチの差で逃していた。でも縁があったということかしら? 20歳からの積み立て大放出! 自分のものになってしまった!
さ〜〜大リノベーション! それがやりたくて新築物件には触手が伸びなかった。無類のタイル好き! 壁紙も色や質感や、部屋の隅々までリクエストはてんこ盛りだ。余りにも具体的で普通じゃない希望の施主さんに、リフォーム会社も茫然としている。おそらく大した予算もないのに…マジで? 個性的なリクエストに呆気に取られているが、なんとか付き合ってくれそうな会社をセレクトしたつもり。業界の友人も多い、アドバイスも参考資料も、ありがたいことにすぐ協力してくれる。そして面白がってくれている。楽しみにしてくれている。誰より私が楽しみだ! 絵に描いた餅が食べられるようになるか…!
もちろんこの子達の住処も重要なリフォームポイントである! 久々ケロケロワールド一挙60匹アップいたしました! 1年3か月ぶり、お待たせしました! No.1281〜No.1340 ごゆっくりご覧ください。

 

 
 
 

鬱陶しい雨が続いたと思ったら久々の晴れ! 外は夏の日差し。たくさん貯まった洗濯をして、窓を空け放して、コンサートチケットの申し込みのためにパソコンにかじりつき、おにぎりを頬張って午後からの墨彩画のZOOMレッスンに備える。そんな週末。やるべきこと山盛りなのに…何となく平穏でやっぱりお天気は気持ち良い。
昨夜は神保町でタイ鍋パーティー、一足早い暑気払い。旅のオーソリティーや少数民族の織りや染めに造詣の深い諸先輩方々のお話を聞きながら久々のタイ鍋に舌鼓を打った。
コロナ開け? すでにチベット方面やダージリンの茶畑を見てきたお話や、来週からスコットランドに1か月行ってくるわ!というお話など刺激的である。私よりも10歳以上年上の方々、すごいパワーです! 旅先で現地の人々の手仕事を見たり、時には体験したりしながら手に入れてきた布で作ったお洋服やバックなど、ありきたりではないファッションに歳なんか関係なくかっこいいのである。
バナナの葉の上に盛られた野菜や魚介類、イカやエビのお団子も美味しい! 気持ちはもうトロピカル? いやいやまだまだ梅雨はこれからが本番だよね? どうぞ皆様もご自愛いただき、元気が出るもの食べましょう!

 

 
 
 

先日世田谷にある、後藤家の墓じまいをして永代供養の法要を済ませた。私には子供がいないので、いずれこの心苦しい決断をしなくてはならないと思っていた。
亡き主人は末っ子だったけど長男家族はクリスチャンで次男はブラジルへ移住、亡くなった二人の義姉さんは未婚で子供もいない…そんなわけで私がずっと墓守をしてきた。年に数回の墓参りを負担に思ったことはないけど墓じまいの決断は長男の息子に委ねたかった。
思ったより早くその日は決まり、墓石の下から骨壺5個を出してお寺の敷地内に最近建てられた立派な共同墓所に移された。御影石で建てられた建物で、中に入れば骨壺を並べられる棚があり、雨風はしのげて快適そうだ。…というのも驚いたことに墓石の下から出した骨壺にはたくさんの水が入り、どぼどぼどぼと出さないと持てないほど。確かに昨今の集中豪雨、墓石の 間から入り込んだ水が溜まり骨壺の間から雨水が入り込むことは容易に想像できる。いったん入った水は完全に蒸発するには時間がかかることだろう。彼は泳げなかったのに、こんな水浸しで可愛そうだったな〜これからは大丈夫だよ…思わずそう思った。
いつも意表を突いた私の供花、今回は一足早い綺麗なひまわりにして良かった! 意外にも明るい気持ちで法事を終えた。それにしても墓じまいと永代供養の費用! 厳しい〜〜〜!
さて、以前出演したNHK「趣味の園芸」番組内の「花遊美」が2分の動画として番組ホームページ内の「動画」で見ることが出来ます。詳しくはWhat's Newでご確認ください。

 

 
 
 

旅の思い出の味…というものがある。私にとってはそれは夏に金沢や秋田で食べた「じゅんさい」。味??というものが有るような無いような…水草の新芽でつるんとしたジュレに包まれた不思議な食べ物だ。日常的に食べるものでもないので旅先でちょっと背伸びして入った和食屋で巡り合える「旬」。
駆け足旅でもお昼はちょっと風情ある料亭を予約、プチ贅沢な加賀料理をプランに入れた。兼六園より120年も古い武家庭園・玉泉園を愛でながら「かなざわ玉泉邸」で汗ばむ体をクールダウン…大人な時間だな〜。ああ〜し・あ・わ・せ! 先付けの後のお椀に、その是非会いたいと思っていた「旬」に巡り合えた。「アスパラ豆腐とじゅんさいの温かいお椀です。木の芽とアスパラソバージュをあしらっております」その、じゅんさいの「つるん」は夏の北の旅をいろいろ思い出させた。もう6月なんですね。
金沢旅から数日、6月に入りいきなりの台風の影響、発達した線状降水帯が各地を大雨・洪水の被害が襲っている。3日午前現在、関東地方はまだ大雨の中にいる。どうか川の氾濫決壊などなく、無事に過ぎ去って欲しいと願うばかりです。

 

 
 
 

観光客が戻って賑わう金沢に行って来た。何度か行ったことがあるのだが、北陸新幹線が出来て象徴的な鼓をイメージして作られた駅の門構えに迎えられる金沢は初めての訪問だ。便利になったものだ、大宮から2時間ちょっと。飛行機だと小松空港からも少し離れていたので、金沢は不便なところと思っていたがちょっと早起きしてサクッと日帰り旅だ。(ちょっと勿体無いけどね)
金沢は初めてという友達と定番だけどここは外せないと、まずは「ひがし茶屋街」へ。美しい出格子が連なる重要伝統的建造物群保存地区。雰囲気に合わせて着物姿でそぞろ歩く若い女性たちに外国人観光客がカメラを向ける。実際はお茶屋街と言っても今では金箔や和菓子を売るお土産屋さん、工芸ギャラリー、和カフェなど雰囲気重視で観光客を迎えている。どこも小ぎれいで京都よりしっとりと落ち着いているように感じた。
梅雨入り直前の、新緑を揺らす薫風に誘われて、しばしマスクを外して駆け足の観光を楽しんだ。

 

 
 
 

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