■2015年2月の「絵てがみコラム」
 

案の定2月が駆け足で過ぎ去ってしまった。
先日実家にお雛様を見に戻った。毎年「もう、面倒だしぼろぼろだし処分しちゃおうかな〜」という母の言葉に今年が最後かもと思いながら、写真にとってそのうち小さな屏風にでも描いておこう…と思うばっかりで実行していないのだけど…。立派な7段飾りのはずが!!!3段くらいに省略されて下の2段には男女混合老若男女入り乱れて並べられていた。ずいぶんな光景だけど、まあいいか〜。お雛様の出し入れって結構大変だし文句は言えない。
先日母は階段から数段滑り落ちて左の手首を骨折(どうやら複雑にひびが入っている…ということらしいが)ボクサーのグローブから指だけ出ているギブス状態の日々。もう痛くないし左手だから大丈夫と言いながらも雑巾は絞れないし、やっぱりあれこれ不自由。ビニール手袋してお風呂に入っているようだ。右手じゃなくって良かった! 足じゃなくって良かった!
そして昨日その不自由なセメントグローブが外せるかと思って病院に行ったら、まだ駄目だって…がっかりしてお会計に並んでいたら、隣の人の杖につまずいて顔から転倒〜! 口の中を切って流血!「もう〜!何なのよ! 踏んだり蹴ったり! 初詣の時に大吉なんか引くもんじゃないわ!」電話口の母の声は結構元気。
ま〜小さな災難ばっかりで、大きな災難を免れていると思うしかないだろう。せめて早く暖かくなってやって…。

 

 
 
 

重症の肩こり頭痛で、強度の食欲不振の2日間(ダイエットになる間もなくすぐに回復するんだけど…)肩がこりすぎて、物がのどを通らない。ごくたまになる職業病のようなものなんだけど、昨夜は友人の誕生日食事会! 2か月も前になかなか予約の取れないビストロを予約して楽しみに訪れたのに半分も食べれないありさま。今日は料理研究家さん宅での水彩画教室、レッスン後の手作りディナーも楽しみなのに…今日はすごすご帰宅。
食いしん坊の私がこんなのだからみんなに心配していただいて申し訳ないッたらありゃしない! 美味しいものを美味しく食べれない情けなさをしみじみ…日頃の運動不足、ストレッチなどちょっとしたことを怠って、ついでついでに用事を詰め込んだりして疲れがとれないまま疲労蓄積してるのかもね。わかってるんだけどね〜〜〜。
そんな2日間ともに登場した「ふきのとう」春の訪れを感じる山菜。昨夜のビストロでは、春野菜のフリットアンチョビソースで。今日の水彩画のお題には、少し育った「ふきのとう」を小さなグラスに入れてテーブルに。小さなお菓子(吹き寄せ・冨喜寄)をあしらって…。
レッスンしながらちゃっかり今週の絵手紙コラムを仕上げさせていただいちゃいました。

 

 
 
 

丁度こんな日だからチョコレートの話をしましょうか。
最近はバレンタインデーと言っても、高級で美味しいチョコレートは自分のために買う女子が増えていると。それは正解だと思う。世の男性諸君はチョコレートのありがたみも美味しさも実はあまり知らないと思う。まして一粒500円もするなんて、その小さなひと箱が3000円も4000円もするなんて全然知らなかったりするのだから。
それにしてもいつの間にチョコレート一粒500円の時代になったのかしら…。高級志向とか最近いろんなものが値上がりしているけど、チョコラティエがスターのようにもてはやされて、デパートのチョコレート売り場が溢れて別館に独立したりして、なんだかすごいことになっている。確かにおいしい個性的なチョコレートが宝石箱のようなパッケージに鎮座している。トマトやイチゴの躍進とは別格に高級化しているのがチョコレートかもしれない。
原材料のカカオの一大生産地がコートジヴォワールだそうで、その近辺の働き手を襲ったエボラ出血熱。その影響もあって収穫に人手不足で原料が値上がりしたと情報番組で物知りのコメンテーターが説明していた。現地の子供たちは、こんなおいしいものを食べたことがないに違いない。わ〜なんだか切ないこの格差。自分へのご褒美のその一口に「世界のいろんな事情」が詰まっていることを、考えて食べなくっちゃいけないのかもしれない。

 

 
 
 

シャキシャキっとしてて、ちょっと苦くって…食べたことない野菜だった。「Puntarelle・プンタレッラ」イタリア、ローマの伝統的冬野菜だという。東銀座の良く行くイタリアンで「今、旬なんです!お勧めですよ!」と。「生蛸とプンタレッラのオリーブオイルとアンチョビソースのサラダ」を食べた。なるほど〜! 美味しい〜!ちょっと育ちすぎた水菜のような…セロリとアスパラとチコリを足して3で割ったような…。蛸もアンチョビソースも美味しかったんだけど、フォークが止まらない!
忘れられなくって、帰ってからイタリアの野菜で調べてみた。ローマ近郊で冬のわずかな期間だけ食べられるチコリの仲間で、シャキシャキとした歯ごたえや苦みが大人の味としてローマっ子に人気と。そして面白いことに宮城県で最近盛んに作られているらしい。私が口にしたのも宮城産のプンタレッラに違いない。宮城とローマは伊達政宗の家臣がローマ法王に謁見したという歴史があり友好姉妹都市になってるそうで、日本であまり知られていない、イタリア野菜を広めようと宮城県の農家が俄然力を入れているらしいのだ。
改めて3年前のイタリア旅行の際の写真を見直した。何度も市場に行ってたくさん写真を撮った。あったあった! これだ! もっと早くこのおいしさを知っていたら、市場でかっこよく「プンタレッラをペルファボーレ〜!」って言えたのに! 当分宮城県に頑張ってもらおう!

 

 
 
 

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