■2008年10月の「絵てがみコラム」
 

絵画教室の題材のために実家の近くの雑木林や草むらに秋の実りを探しに入った。周辺はつくばエクスプレスが通り、道路の整備も進みどんどん空き地や雑木林が減っているが、道路沿いのちょっとした茂みに秋の実りが色づいていた。
紅葉の進む大木に絡むようにぶら下がる「からすうり」秋らしい大好きな植物だ。他にも「シイの実」や「山帰来・さんきらい」などなかなか花屋さんで入手出来ないこんな一枝はとても魅力的だ。ドングリを拾うのなんて何十年?ぶりだろう。力作描くから一枝下さいね…と雑木林に挨拶して森の実りをちょっぴり持ち帰った。
早く描きたくてお教室の時間が待ちきれず何枚もスケッチブックに描き写す。時々夢中になれる題材とのめぐり合わせと言うものがある。何枚描いても飽きないな〜「からすうり」。文字通りこの秋の収穫だ。

 

 
 
 

秋が深まると断然スープが美味しい。今年こそはスープのレパートリーを増やしたい。
残り野菜をたっぷり入れたミネストローネやクリームシチューのルーを使ってアレンジしたクリームスープ的なものは何となく作れるが、最近はスープの専門店なども多く珍しいスープにも興味津々。「オマール海老の何とか何とか〜」「フカヒレとすっぽんの何とか何とか〜」は無理としても根菜を柔かく煮込んだスープや卵とじの新しいバージョンとかの幅を広げたいものだ。具沢山味噌汁もちょっとした和風スープになるし、ワンタンやベトナムのフォーを加えて酸っぱい中華風も美味しいよね。
う〜ン結構オリジナルのスープは色々食卓に登場するんだけど、これぞご馳走今年の決定版スープだ!と言えるような美味しいスープはないかしら?お薦めのレシピがあったら教えてください。BBSでお待ちしています。

 

 
 
 

妹の運転で月に一、ニ度一人暮らしの母のところを訪ねる。別に何をするわけでもないけど、チョッとおしゃれな店で女三人デザートつきのランチをして、車じゃないと行けない遠目のショッピングセンターでまとめ買いをする。どさくさにまぎれて私も妹も今夜のおかずをかごの中に便乗させる。そして母の手作り巻き寿司をもらって帰る。
それが定番の過ごし方だが、この時期車で通り抜ける農道から見えるあちこちに、コスモス畑。ちょっとした花街道のドライブを楽しむ事ができる。一年草だから毎年農家の人が休耕田に赤、ピンク、白のミックスのコスモスの種を蒔いているのだろう。畑にとっても何か良い事があるのだろうか。特に村おこしやコスモス祭りなどのイベントがあるわけでもなさそうだ。
そういえば一時河川敷などにコスモスをたくさん咲かせて町の秋祭りの一環として賑わっている様子を見たことがあったが、それはそれで問題になっていると聞いたことがある。コスモスは秋桜という和名もあるほど日本らしい秋の花として長く親しまれているけど原産国はメキシコ、日当たりがよく水はけの良いところでグングン育つ事から外来種の植物を河川敷など屋外に種を蒔いて育てる事自体、自然な生態系を破壊する事になるかもしれない…ということらしい。草むらになっているよりきれいだな〜と単純に思っていたけど難しいものですね。
車から降りてコスモス畑にカメラを向けた。花びらにピントを合わせたら、あちこちに小さな毛虫!きゃ!と少しひるんだが、無農薬の畑の証明のようでなんだかちょっと嬉しかった。

 

 
 
 

気持ちの良い秋晴れ!たくさんの洗濯物をマンションの屋上に干す。普段はベランダだけで充分だけど、大きなシーツやタオルケットを洗濯した日は屋上まで上がって、住民共用の物干しに思い切り干すのだ。
北の方の緑の一帯は小石川植物園、正面には高層の文京シビックセンター、東京ドーム、南にはビルの隙間から新宿のビル群、西には池袋サンシャインが見渡せる。時々見るここからの景色が好きだ。
普段全く気付かないものが見える。近所のビルの屋上に水槽が一杯!一帯何を飼っているのでしょう?目の前の桜並木がこんなに曲がっているとは…ここから手を振ったらシビックセンターのスカイラウンジの展望台から見えるかな〜?後楽園の観覧車から見えるかな〜?と思って一応手を振ってみたり。ゆっくりゆっくり深呼吸をしながら洗濯物を取り込む。東京の空を風が吹き抜けてシーツをたたむのに一苦労、そんな瞬間がとても好きだ。
だけどこんな秋晴れは長くは続かない。一雨ごとに秋も深まって「涼しい」から「過ごしやすい」「肌寒い」〜「冷え込む」になっていくんでしょうね。季節の変わり目、皆さんも風邪などひかれませんように。
今週の絵てがみには花屋さんではじめて買った一重の花のサイズが3〜4センチ位の小ぶりのトルコ桔梗。月見草に似た繊細で可憐な花に魅せられて…葡萄は描き終わった頃には半分くらい食べちゃって。

 

 
 
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