■2006年9月の「絵てがみコラム」
 

「大きくて重たそうなバッグね〜何が入っているの?」といつも聞かれる。
たいしたものは入っていないけどA4サイズのノートが入らなければ不便だし、財布にはお札は淋しい〜状態なのに、なんやかんやとクレジットカードやポイントカード類、割引券とかレシートとかでいつもパンパン。そしてなんと言っても革張りのシステム手帳がいけない。いつでも書きたくなったときに出せるようにポストカードや切手、20年もののアドレス帳、毎日持ち歩く必要が無いようなものなのになんとなく鞄に入っていないと落ちつかないのだ。
でも、旅先ではついつい小さなバッグを買ってしまう。 おみやげ物屋さんの工芸品というよりちょっと洒落たギャラリーのような店で現地の手芸作家?がちょっとこだわって作ったんだろうな〜と思えるようなバッグを見つけると欲しくてたまらなくなってしまう。おそらくMADAMADAMのメンバーでもある手芸作家の大西淳子さんの作品のような素敵な一品に出会えると、めぐり合わせだー!と感じてしまうのだろう。
少し値が張るものもあるが、ブランド物のバッグと比べたら桁外れに手頃でとても個性的だ。実用性には欠けて携帯電話とコンパクトくらいしか入らないけど、ちょっとしたパーティーにはぴったりよね…って、ちょっとしたパーティーなどそうそうあるわけもなく、案の定、箪笥の肥やしになっているのだが。
バンコクのギャラリーで見つけたスエードとバティックのコンビのバッグ、なぜか一本の小さな羽がぶら下がっていた。そんな遊び心が楽しい。小さなバッグを持ってどこか出かけたいな〜。

 

 
 
 

今週の絵てがみコラムは何を描こう…金曜日になるとそわそわ今週起こったことなどを思い出しては絵になりそうなネタを考える。
敬老の日をけーろーの日、ケロの日なんて言いながら久々にケロケロワールドの写真を撮ったり、週末に描いたWASABI・11月号のイラストを納品したり、父の墓参りに行ったり、千葉のグループ展に顔を出したり忙しかったけど絵てがみにするには難しいな〜と落花生をぽりぽり食べながら考えていた。カロリー結構多いとは分かっていながら、止まらないんだよね〜。それにしても不思議な食べ物、昔から変わらないよね、味もルックスも。
中学生くらいの頃千葉の松戸に住んでいて(千葉は落花生の生産日本一で国産の落花生の7割方を占めていると聞いたことがある。)近所にも落花生畑が結構あって、ある日落花生畑の収穫風景を見てびっくり!
その畑は落花生だとは聞いていたのだけど、まだ実っている気配はなく、いつ頃実がなるのだろうと思っていた。そんなある日、掘り起こされた土の上に逆さに抜かれて干された落花生の殻が一杯付いた根っこ!そ〜か。落花生は土の中にできるんだ!勝手に、枝豆のように成るものとばかり思っていた。
夏に咲いた黄色い花がしぼんで地面に垂れ下がると子房という茎が花の根元から伸びて地中にささり、その先にサヤができて落花生ができる。花が落ちて実が生まれる…と言うのが落花生の語源だと聞いた。
9月は確か落花生の収穫シーズンだ。厳重に梱包されたケースの中に薄いベールに包まれた2つの高カロリーな憎い奴。くれぐれも食べすぎには注意しよう。

 

 
 
 

上野動物園なんて何年ぶりだろう…というか何十年ぶり?だろうか?
思えば初代パンダが来て国民的ブームになったあのときに行って以来かも?というほど久しぶりに上野動物園に行ってきた。
鳥の絵を描く仕事があったので取材というか、まあ鳥マイブーム気分になる為に動物園で見るのが、てっトリ早いというわけで。
で、もうひとつ仕事抜きで楽しみにしていたのが「ハシビロコウ」との対面だ。見てみたかったこのふてぶてしい怪しい目つきのでっかい鳥!
コウノトリ目ハシビロコウ科、アフリカ中央部の沼地に生息する体長1、2メートルくらいの大きな鳥だ。ハシビロコウとは、「くちばしが幅広いコウノトリ」という意味だが「くじら頭の王様」とか「木靴を咥えた湿地の銅像」とかのニックネームもあり、魚をとるためにじーーっと動かないでひたすら待つ、その、微動だにしない不気味さがなんともかわいい…やつだな〜とテレビで見て以来興味津々だったのだ。
じーーーっとこんな目でにらんだと思ったら、何が気に入ったのか妙に満足げに微笑んで(大きすぎるくちばしで微笑んだような気がするだけなんだけど)、おもむろにのっそり動き出して、また違う人をじーーーっとにらんで。何を考えているのやら…と思わせる魅力的な鳥だ。
またこいつを見るためだけに出かけてしまいそうだ。

 

 
 
 

今年の夏、冥王星が惑星の仲間から外されるニュースが話題を呼んだ。
ふ〜ん、小さすぎたんだって、直径が地球の5分の一ほどしかなくって他の8惑星と性質が違っていて今まで仲間に入っていたこと自体が不思議だったんだって、と、人ごとと言うか別世界ごとと言うか、地球外ごとと言うか…子供の頃、水金地火木土天海冥と覚えた最後が尻切れトンボになっちゃうじゃんかー!という程度で、とにかく生活感の無いニュースだった。
でも冥王星ファン?が嘆き悲しんでいる様子をTVなどで見たり学生が夏休みの自由研究のテーマに選んで人気が集中して、図書館の天文学の棚はガラガラなんて事を聞くと、まだまだ未知な果てしない宇宙のロマンに少し思いを馳せてみるのも悪くないな〜と思ったり…。
飛行機の窓から見た千葉の九十九里浜のラインが日本地図そっくりだー!と感激するくらいだから宇宙から地球を見たりしたらそりゃー感激するんだろうなー! 冥王星はなんか茶色いみたいだ。学校で習ったっけ?何も知らないな〜理科苦手だったな〜。
冥王星と検索してみたらいろんなデータが表示されたが難しすぎて何のことかさっぱり解らなかった。
とりあえず今夜は空を見上げて月でも見てみよう。
あ。結構満月っぽい。

 

 
 
 

早いな〜もう9月。ビールのCMも化粧品のCMも秋色に衣変えして、駆け足で秋がやってきそうだ。
仕事の方も来年のカレンダー、年賀状、猪年の手ぬぐいのデザインなど製作に時間を要する仕事を納品して夏の終わりを締めくくった。
さて、秋をどう過ごしましょう?じっくりと良い時間を持ちたいものです。
昨日は朝からヘリコプターが飛んだりして何か事故かな?と思ったら防災の日の訓練のヘリコプターだったようだ。その前日の夕方に都心を震度3〜4の地震が襲った。久々にガタガタと揺れた。日頃から色々心得なくてはいけないと思いながらもやっぱり何も出来なかった。
家で仕事をしていた私は、とっさに絵の具皿にふたをして小さなバッグに携帯電話と財布を入れて玄関まで行った。そこまでだ。
都心を阪神淡路大震災クラスの地震が襲ったら…と思うと絶望的な気分になる。そんなことを言っていてはいけない。少しでも自分にできることを自分の身を守ることを考えておかなくては。
蓄えているのは脂肪だけ。やばい。いかん!そんなことではいかん!

 

 
 
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