■2006年8月の「絵てがみコラム」
 

炎天下の公園に昔から馴染み深い百日草の花が咲いていた。
なんだかとても懐かしい、小学校の校庭や団地の花壇に赤・ピンク・オレンジ・黄…鮮やかに咲いていた百日草。でも切花としてはあまりフラワーショップで見かけることは無い庭植えの植物だ。
何か、懐かしいな〜と思わず花を覗き込んだ。
夏中100日くらい次々と咲きつづけるメキシコ原産の根性のある花だ。

7月8日の絵てがみコラム「ご近所のアイドル」で紹介した野良猫・しっぽーれのその後を報告します。
相変わらず食べきれないほどの食事を道行く人から頂戴して、他の野良猫に横取りされても寛大なのか臆病なのか、横目で見ながら平静を装う。昼寝の邪魔をされたくない時にはつつじの植え込みの中、保護色の土の上で爆睡し、それでも小声で「しっぽーれ〜、しっぽーれちゃん〜!」と呼ぶと、のそ〜っと出て来て「何か用〜?」と足元を一周して大きな伸びをする。
ふふふ。奇妙な名前を自覚し始めているようだ。

 

 
 
 

8月の後半も厳しい暑さが続きそうだ。一応私もプチ夏休みとして3日間ほど実家でのんびり過ごした。母と2人、車の運転も出来ないので本当に何処にも出かけず裏の菜園の野菜でおかずを作り、近所の人からいただいたあちこちのお土産を食して…高校野球を見て、仕事を離れてただのんびりと…と思っていたら母の絵手紙の練習に付き合うことになり、連日絵筆を持つハメに。もちろんそうなると私のほうが熱心になっちゃったりして、「庭に朝顔が咲いている!」「ひまわりもあるじゃない!」「畑のピーマンもモデルとしては葉っぱが付いている方が良いよね。」「夏野菜もそろそろ終わりなのよね〜!もっといろいろあったのにな〜」と、…母は少々不満の様子。
なすびは夕べ食べちゃったし、描いてから食べれば良かったと思ったり、数枚描いては次のモデルを探して、小枝に残ったせみの抜け殻を見つけて難しいけど面白いよ〜と挑戦してみたり。そんな母と2人の夏休みでした。
ところで、10日ほど前からおでこに出来た吹き出物が鬱陶しいな〜と思っていたら帯状疱疹だったということが昨日判明、それも知らないうちに峠は超えていた。
疲れや抵抗力が落ちているときに出てくる発疹だ。周りに体験者も多く、痛いよ〜鬱陶しいよ〜と聞いていたので、私の場合はわりと軽く済んでいるようだ。
一番ひどいときに実家でのんびり、新鮮野菜ばかり食べていたのが良かったのかもしれないですね。皆さんも夏ばてにはご注意ください。


 
 
 

こう毎日暑いとアイスコーヒーを飲む機会が俄然増える。打ち合わせの合間や買い物の途中、ついついアイスコーヒーということになる。
ちなみに関西ではアイスコーヒーのことを「冷コー(れいこー)」と呼ぶ。
20年程前アメリカ在住の伯母を訪ねて旅行した時、ホテルのカフェで何も考えずに「私はアイスコーヒー」と注文した。伯母は困惑した顔で何やらウエイトレスにあれこれ頼んでいる様子。出て来た物は氷の入ったグラスとマグカップに入ったホットコーヒー。自分で注いでアイスコーヒーにしろという事らしい。あまりポピュラーな飲み物ではなく特別に注文してくれたのだ。果たしてお味は…ま・ま・ま・まずい! アメリカのコーヒーはアメリカンでそれを氷で薄める。生ぬるい茶色いだけの極薄コーヒー…まずすぎる!
10年ほど前、冬でも陽射しの強いスペイン・バルセロナ。一人で歩き回ってやっと一休み。ゴクゴクっとアイスコーヒーを飲みたい気分だ。バルに腰をおろして、これだけは注文できるようにと覚えて来た「カフェ・コン・イエロ」を注文。出て来た物に思わず吹き出す。ゴクゴクっと飲めるものではなかった。グラスに、はみ出るくらいの大きなひとつの氷。肝心のコーヒーはおちょこ程のエスプレッソのカップに3センチほど。氷のグラスに注いでも氷が鼻につかえて飲めない。思わず誰かに見られていないかキョロキョロしてしまう。ブランデーのようにグラスを揺らしてしばしおあずけ。そして、ありがたいひとくちのアイスコーヒーをすすったのであります。

 

 
 
 

暑中お見舞い申し上げます。
猛暑襲来ですね。梅雨明け直後の東京は秋の風のような涼しい日が続いていましたが、やっぱりそう甘くなかった!皆様、ご自愛ください。

さて、絵手紙を習っているとか描き方の本などを見たことのある人には私の絵手紙の描き方はちょっと変わってるな?と感じると思うのですが、私の場合はそれこそ自分流で、筆だったりペンだったり自由な方法で描いています。本などで紹介されている描き方とは違うようです。決まりがあるわけではないと思うのですが、描き方の本によると筆の持ち方にも特徴があります。筆の一番上の方を持って、墨を紙にポトポトポトと落とすように描いていき、色は墨の輪郭の間を埋めるように置いていきます。筆の持ち方が味わいのあるナチュラルな線を生み出し画面一杯に、こぼれるほどに絵と字が表現されいい感じになるようです。
私は墨が最後で輪郭と言うよりアクセントです。筆にスピードを持たせたい方なのでポトポト描くのは苦手かもしれません…今回はその方法で初挑戦。どんな描き方でも、ちょっと伝えたい、その気持ちだけで楽しんで描くことが大事だと思います。

 

 
 
   <<<7月
9月>>> 

▲TOP
■COLUMN
●HOME
画像の無断複製や使用は固くお断りいたします
(C)2005 ETSU MURANISHI Allright Reserved.