■2015年4月の「絵てがみコラム」
 

根津で知人の展覧会を拝見した後、次の仕事の打ち合わせまで少し時間ができた。そうだこの時期、根津神社のつつじ! 何度か見たことはあるけど、このタイミングを逃す手はない。300年ほどの歴史を持つ根津神社の小高い丘にぎっしりと見事なつつじ。白、赤、濃いピンク、淡いピンク、文字通り少し紫がかった鮮やかなピンクつつじ色。丸く美しく整えられた花株のグラデーションが多くの見物人の目を楽しませていた。外国人観光客もしきりにカメラのシャッターを押していた。朱色の門に実によく似合う!
さて、つつじの季節と言えば毎年恒例の新宿伊勢丹での手描き扇子のイベント。
5月2日〜5日(新宿伊勢丹本店・7階呉服売り場)
そして5月27日〜6月7日(6月1日・2日はお休み)流山・蔵カフェギャラリー灯環での手芸作家・大西淳子さんとのコラボ展、今年で3回目を迎えます。今回のテーマは「立夏…そして薔薇時間」詳しくはWhat's Newをご覧ください。
お近くの方、また最近の展覧会でご記帳していただいた方を中心に順次DMをお送りしています。どちらも、私にとっては初夏を告げるイベントです。お時間がございましたら足をお運びいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

 

 
 
 

私のようにフリーで仕事をしていると、自分のスケジュール管理が仕事の半分を占める…といっても過言ではない。もっともスケジュール管理と言うほど、かっこいいものではなく、単に次は何をやるか自分で決めていくというだけのことではあるのだけれど。
講座の準備、ちょっと本格的な手すき和紙のはがきを受講生さんたちに体験してほしくて、越前の和紙屋さんに手配したり、伊勢丹の手描き扇子イベントのDMを印刷に出す手はずを整えたり、そうこうしているうちに5月末の蔵・カフェギャラリー灯環での作品展関係の、印刷物の準備を進めなくてはいけなかったり、作品はまだまだ揃っていないのに飾り付け用の小道具を手配したり。そうこうしているうちに印刷が出来上がってきて宛名書き。その合間に超タイトなスケジュールのイラストの仕事が入って来て、明け方3時4時まで戦って、朝、駅のホームで編集長に受け渡し。そんな自転車操業?的なスケジュールを編み込みながら…もうかなりの日々。…絵を描くことだけに集中できる日は実は少なかったりするのだ。
先日デザイナーグループのMADAMADAMのメンバーとグループ結成15周年を祝った。なんだかんだ言っても「続ける」ってすごいんだ!と自画自賛。そしていつも「次は何やる?」そう言い続けている。

 

 
 
 

花冷えにも、寒の戻りにも限度があるでしょ! 寒いッたらありゃしない! エアコンの調子も悪くて、ちっとも暖まらない。こんな時に数日、白々と夜が明けてくるまで、仕事の絵に没頭しなくてはいけない状態が続いたりして風邪をひかないかヒヤヒヤ…。満開の桜はすっかり見逃したけど、わずかに残ったなごり桜が寒そうに夜風に揺れている。
先日は千葉のスペースガレリアで開催された「SAKURA」展に多くの方に足をお運びいただきありがとうございました。この日のために制作した桜のポストカードなど、大変好評でたくさんお買い上げいただきました。どうもありがとうございました。会場の様子をWhat's Newにアップしました。こちらでも「なごり桜」をお楽しみください。
そして、毎年恒例の新宿伊勢丹での手描き扇子イベント、今年もご依頼いただきました。DMの印刷が上がってきましたら、私の中の「お扇子関係お客様リスト」やお近くの方優先で順に発送させていただきます。もちろん、DMご希望の方はお知らせくださいね。5月2日〜5日、新宿伊勢丹での開催です。詳しくはこちらもWhat's Newをご覧ください。

 

 
 
 

パソコン画面の壁紙ではなく、インテリア建材の「壁紙」の仕事を15年くらいは関わっていたかな〜? 商品企画として柄を描いたり色のプランニングしたり、風合いを表現する「テクスチュアー」を追求したり、デザイン事務所に在籍していた時も、商社のデザインアドバイザーをしていた時も「壁紙」とは長く付き合ってきた。
海外の商品を見て勉強するのも仕事で、それを日本の空間に持って来たら…と影響を受けたデザインをしては、却下されたり売れなかったり。ヨーロッパテイストをちょっと取り入れて日本人好みのデザインにアレンジするのが仕事だった。パステルカラーの…そうそう! 人気ドラマ「金曜日の妻たち」の郊外の住宅をイメージして、その外壁の色合いに合わせたパステルカラーの壁紙は一世を風靡した。ふわふわとしたスモーキーパステルの限りなく無地っぽい柄の壁紙たちだ。
そんな壁紙業界の仕事をしなくなって久しいが、久しぶりにその業界の友人と「壁紙の可能性を探る」という内容のイベント、トークショーに出かけてみた。谷中の古い家屋をリノベーションした空間で、若いベンチャー企業の建築関係者や美大生による、輸入壁紙を知ってもらうための壁紙を使ったファッションショーやトークショー。建築家にとってあまり使いたいと思わない建材だ…なんて正直な話を聞いたり、ちょっと興味深かった。しかし、そもそも、日本の家庭には壁面が少ない。あっても棚や机やタンスや入りきらなくなった衣類がかけられていて、大胆な柄物の壁紙を貼りましょう〜って発想にはなかなかならないだろう。
壁紙をよく知ってもらうために、ファッションショー、他に箱に張ったりブックカバーとして親しんでもらったらどうだろう…って、それでは壁紙業界的には…。私たちの時代と発想は全然変わっていないね〜。それでもDIYが人気の昨今、自分で貼るなら、ちょっと思い切ったデザインのものを…って思うかな〜新しいものってそうそう無いね〜そんな会話をしながら家路についた。

 

 
 
 

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