■2006年3月の「絵てがみコラム」
 

そろそろ、いよかんもはっさくも終わりかな〜?
旬は苺へと選手交代ですね。
選手交代と言えばWBCの準決勝・韓国戦で代打起用された福留選手のホームランはすばらしかった!あんなことが起こるんですね。
テレビ観戦を楽しんだトリノ時間の生活をアメリカ時間に切り替えて、今回の野球(WBC)はすごくじっくり、たっぷり、真剣に見た。スポーツの魅力一杯のいい試合の連続。最高の結果に興奮しましたね。良かった良かった!
スポーツニュースを見ながら机の上にあった、いよかんとアルストロメリアを描いた。アルストロメリアは南米原産の華やかな花で、長い茎をいかしてスマートに活けたり短く切ってアレンジメントなどにも大活躍するオールラウンドプレーヤーなのだ。

 

 
 
 

どういう絵の具を使っているんですか?とよく聞かれる。
あんまりこだわりはなく学生時代とほとんど変わっていない。
ホルべインの透明水彩絵の具とスケッチ用の固形のパレットタイプの絵の具。黒でピキッとアクセントを付けたい時は水墨画用の墨汁を使う、これが特徴といえば特徴。イベントの壁面などに大きくくっきり描きたい時はアクリル絵の具。乾くのが早く、乾いたら耐水性になるので便利なのだ。
最近「大人のぬりえ」と言うのが流行っているらしい。世界の名画などの輪郭だけ描かれた物に色を塗っていく…と言うもので、そんな本も沢山本屋に並んでいた。
出来上がりは少々個性に欠ける…と思ってしまうけど、色を使うってすごく精神的リラックス効果や老化防止にもなるらしい。
絵を描く事にご無沙汰でも、時々色鉛筆ででもちょっと遊んでみてはいかがでしょう?

 

 
 
 

近所の草盆栽屋さんの店先に植えられた立派な三椏(みつまた)の木が、今まさに満開。思わずカメラを持参して写真を撮らせてもらった。この花は描いた事がないので、是非挑戦してみようと満開になるのを楽しみにしていたのだ。
枝が必ず3本ずつに分かれて伸びる事から三又といい、古く中国から渡って来た和紙の材料になる有名な低木だけど、花はあまり知られていない。
まるで蜂の巣の様なユニークなルックスでその三つの枝先にぶら下がり、黄色い小さなベルのような花を沢山付ける。葉より先に花が咲くので、殺風景な枝に花かんざしがぶら下がっている様でとてもおもしろい。店の前を通るたびに見入ってしまう。
そして今日、上品なとても良い香りがする事に気付いた。
風が少し春めいて来ている事を、三椏の花が教えてくれた。

 

 
 
 

西麻布の交差点近く、細い路地を入った小さなドアの向こうに美味しそうな異国が広がっていた。
友達がお気に入りのお店に案内してくれたのだ。
多彩な経歴のオーナーシェフの女性が世界をあちこち旅しながら習得したという、とてもユニークな料理の数々がカウンターに所狭しと並んでいて食欲と好奇心を刺激する。
シェフから色とりどりのピンチョス(一口サイズの前菜)の説明を聞きながら、イスタンブールの小さな食堂を思い出した。
そこは、アルミのパッドにピーマンの肉づめやトマトのサフランライス詰煮込み…何だか解らない様なおかずが何十種類も並んでいて、悩んで悩んでやっと選んだものが、料理ではなくすご〜く甘いデザートだったりして。
友達と笑っていると隣の席の男性達が片言の日本語で「日本が好きで、すごく興味があって、今生け花を習っているんだ」と生け花のテキストを見せてくれた。親日的な雰囲気に心が和んだものだった。
さて、西麻布の異国料理はフランス・イタリア・スペイン・ポルトガル…、最近では中近東料理もその日の気分で並ぶらしい。
外国人の常連客が多いのもうなづける。
文字通りいろんな国の美味しいエッセンスを織り交ぜて、見た目にも楽しい料理に会話が弾んだのはいうまでもない。

 

 
 
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