■2005年4月の「絵てがみコラム」
 

4月としては記録的な暑さの中、栃木県益子の陶器市に出かけた。高級な物など買えないけれど、店先に溢れたはんぱものや仮設テントのまだ修行中……って感じの若い作家のユニークな作品を物色するのはとても楽しい。
数年前、超お手頃値段でGETした同じ作家の作品がちょっと立派な棚に並んでいるのを見つけ、う〜ん先見の明があったかな〜なんて思うのもまた、楽しい。
家に帰って包みを開いて……さて?食器棚はとっくにいっぱいパン屋さんのポイント貯めてもらった白いお皿、捨てちゃおっかな〜でも使用頻度ナンバーワンなんだよね〜。

 

 
 
 

お祝い事や久し振りの友人との再会やらでごちそうを食べる機会が続いた。もちろん、お財布と体重計と相談しながら頂かなくてはいけないけれど、おいしいものを食べるときはそんなこと忘れてダイエットは明日から明日から……と、自分に言い聞かせる。
オマール海老やフルーツトマトの赤、生ウニとフォアグラのオレンジ、そこにアクセントとなる鮮やかなグリーンが入ると黄金の食欲3原色だ!
人気のレストランはこの色の見せ方も上手い!しかも立体的に一皿一皿どお?どお?美味しそうでしょ〜?っと誘惑してくる。
料理の世界も益々色鮮やかに季節の衣をまとっておしゃれになってるな〜なんて、思いながらもその誘惑に 即、負けて幸せ幸せと囁きながらパクパクっと食べちゃった!ごちうそうさま!

 

 
 
 

今週はイベントとオフィスのデコレーションの仕事が続いた。
新しい今時のオフィスだ。東京タワーも富士山も眺められるパノラマビューの大きな窓、スモークガラスで仕切られたミーティングルームにはイタリア物の特注ファニチャーが並び白いシンプルなデスクの上にはパソコンだけで、山積みになった書類が……という光景は無い。
そんなシャープな空間の中に水の流れる音が心地良い。
そこに花を加える空間演出のお手伝いをするのが今回の仕事。
背丈ほどのスケールでカラーの花をデコレーション。
気持ちのよい空間で仕事をするのってやっぱり気持ちいいだろうな〜と、羨ましく思いながら……。
とりあえず私のこの机の上、何とかせねば……空間がB4サイズしかない!
ラフスケッチが、資料の雑誌が、雪崩れる〜!!!

 

 
 
 

久し振りにスケッチブックを持って、小石川植物園へ。みごとに一週間で満開になった桜の木の下で人々は思い思いに春爛漫を楽しんでいた。

花びらがお弁当の中に舞い降りて……みんな上を見ながら微笑んでいる、のほほ〜んムード一杯だ。

満開を過ぎたら一気に緑が増えて、いつの間にか初夏の陽射しを遮る次の姿に変身して行く。

そうなると、扇子のシーズン。私にとっては一年で一番忙しい時期が始まる。今年も手描き花扇子のイベント、新宿伊勢丹(5月4日〜8日)母の日ギフトの仕事が決まっている。
桜の次は扇子なのだ!

 

 
 
 

去年の今頃はもう満開だったと思うのに、うちの前の桜並木も靖国神社の桜と同じく、やっと3月31日午後開花宣言!
一年で一番華やかな時期を迎えようとしている。
何か心がウキウキして自分の庭の木でもないのに毎日様子を伺っては開花状況を発表したい心境になるから本当に不思議。
3月のはじめ頃、窓から見おろした桜並木が突然赤く感じられる時があるのだ。昨日までは枯れ枝にしか見えなかった枝に突然つぼみが存在を主張して、もう雨も冷たくないな〜と思った雨上り、そのつぼみは一気に紅色の額を伸ばすのである。
じつは開いたソメイヨシノはそんなにピンク色ではない。かなり白っぽい。茎のまだあまり伸びていない時のつぼみが一番濃い紅色をしていてこの時一番景色を赤く感じさせているのだ。
今年はこの赤い景色がちょっぴり長め。そして間もなく白を多く含んだ色に変わっていく……。
桜色の変化をしばし楽しもう。

 

 
 
   >>>3月 5月>>> 

▲TOP
■COLUMN
●HOME