■2005年2月の「絵てがみコラム」
 

普段はコーヒー党だけど、静かな中国茶館「茶楽(文京区茗荷谷駅前)」での時間は、本当に忙中閑有りの言葉にふさわしい。
中国茶のマイブームは5〜6年前だけど、時々無性にじっくり凍頂烏龍茶や文山包種をいただきたい。
聞香杯って知っていますか? 中国茶を飲むための器ではなく、一度注いだお茶を飲むための茶杯に移して、残り香を嗅ぐための杯。香りを聞く杯とは何とも風情があり、中国工夫茶芸の魅力を象徴している。
我家には中国茶器専用引き出しがある。茶壷(急須)や茶杯はままごとの様に小ぶりで思わずコレクションしたくなる。(そこをグッとこらえて)茶壷は使いこんで「育てる」と言うけど、なかなか…結局お茶そのものよりその時間と空間がおいしい…って事かな?

 

 
 
 

湯島天神は梅の名所である。この時期、観光バスが乗りつけて、甘酒屋や猿まわしも出てにぎわう。
桜のような華やかさはないけど、梅はほんわか匂って、つぼみがほころび始めた枝そのものがいい感じ。
その下に願いがあふれた合格祈願の絵馬、絵馬、絵馬……。
私も高校受験の時、お参りに来て湯島天神の白地に金の梅の紋が入った鉛筆で試験に挑んだ事を思い出す。
もう受験には無縁!なんて思っていたら、キャリアアップのために社会人になっても資格試験に挑戦している友人から「サクラサク」のメールが届いた。偉い!!

 

 
 
 

春のモードが彩る青山を久々に歩いた。
ずいぶん前の話だけど、長年勤めたデザイン事務所を辞めてひとり暮らしを始めたのは、学生時代から好きだった南青山。裏路地を入った小さな部屋。結構楽しかったな。
平日の昼間に美容院へ行く、紀ノ国屋でチーズを買う、洋書屋さんへ入り浸る、渋谷のライヴハウスから歩いて帰る……。
小さな憧れは実行すべし! ちょっぴりまぶしい思い出になる。

 

 
 
 

2月中旬に行われる知人の結婚式の席次表やウエルカムボードのデザインの依頼を受け作業に追われている。
結婚のお祝いで思い出すのは、以前、アメリカの知人が「キッチンのカラーコーディネートは何色?」と聞いて来た事。珍しい質問に戸惑ったが「私はこんなグリーンが好き」と好みの緑色のカラーチップを送った。
しばらくすると緑色の蓋のタッパーや塩・胡椒入れ、キッチンタオルやマットなどダンボールいっぱいのキッチン雑貨が船便で届いた。私が送ったカラーチップを見ながらあれこれ買い集めてくれた様子が想像出来てとても感激した。
外国の映画や雑誌のインテリアが何だか素敵に見えるのは、普段の色に対するこだわりにあるかも……。
そんなキッチンも、最近は物や色があふれてゴチャゴチャ。
初心に戻ってちょっと整理整頓しなくっちゃと思う今日この頃。

 

 
 

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